Monday, May 11, 2015

Clangに対応し、より高速になったqrintf version 0.9.2をリリースしました

ひさしぶりにqrintf関連の作業を行い、バージョン0.9.2をリリースしました。

ご存知のように、qrintfは、ccachedistccと同様の仕組みでCコンパイラのラッパーとして動作する、sprintf(とsnprintf)の最適化フィルターです。

qrintfを利用することで、整数や文字列をフォーマットするsprintfやsnprintfは最大10倍高速化され、また、H2Oのようなhttpdが20%程度高速化することが知られています。

今回のリリースは、0.9.1以降に行われた以下の改善を含んでいます。


以下の実行例からも、GCCでもClangでもIPv4アドレスの文字列化ベンチマークにおいて、qrintfを利用することで10倍以上の高速化が実現できていることが分かります。
$ qrintf --version
v0.9.2
$ gcc -O2 examples/ipv4addr.c && time ./a.out 1234567890
result: 73.150.2.210

real 0m2.512s
user 0m2.506s
sys 0m0.003s
$ qrintf gcc -O2 examples/ipv4addr.c && time ./a.out 1234567890
result: 73.150.2.210

real 0m0.173s
user 0m0.170s
sys 0m0.002s
$ clang -O2 examples/ipv4addr.c && time ./a.out 1234567890
result: 73.150.2.210

real 0m2.487s
user 0m2.479s
sys 0m0.004s
$ qrintf clang -O2 examples/ipv4addr.c && time ./a.out 1234567890
result: 73.150.2.210

real 0m0.220s
user 0m0.214s
sys 0m0.002s

今後は、qrintfをH2Oにバンドルすることで、qrintfの恩恵をより多くの利用者に届けて行きたいと考えています。同様のことは、他のソフトウェアプロジェクトでも可能なのではないでしょうか。

それでは、have fun!

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